よく、
「それは根性論だ」
「もう根性論の時代じゃない」
そんな言葉を耳にします。
その後に続くのは、
「コツコツ続けることが大事」
「継続が力になる」
といった話。
聞いていて、ふと思うことがあります。
それって結局、かなり根性がいる話をしていないだろうか、と。
おそらく問題にされているのは、
根性そのものではなく、
「根性」という言葉の響きの悪さなのだと思います。
昭和的、精神論、コントロール、強制。
そうしたイメージが先に立ち、
言葉だけが敬遠されている。
ただ、個人的にはこう感じます。
誰かに管理され、叩き込まれていた時代よりも、
自らが気づき、考え、コツコツ続けていくことのほうが、
よっぽど根性が必要なのではないか、と。
今は、
怒られることも少ない。
やらなくても、誰も責任を取ってくれとは言わない。
やめても、咎められない。
その自由さの中で、
「それでもやる」と決め続けることは、
実はかなり消耗する行為です。
今も昔も、
勝負の厳しさと人間の深層心理は変わりません。
勝ちたい、負けたくない、怖い、逃げたい。
その感情の構造は同じです。
スポーツとは、
ルールという規制の中で、
その規制を楽しむもの。
制限があるからこそ、工夫が生まれ、
自由が立ち上がる。
厳しさが消えたわけではなく、
形を変えて、内側に移っただけなのかもしれません。
例えば、ドジャースの大谷選手。
僕らが伝え聞く彼の凄さや人間性は、
誠実さ、努力家、野球を愛する姿勢など、
耳障りのいいものがほとんどです。
一方で、
彼の想像を絶するような練習量については、
ほとんど語られていません。
しかし、
全国、世界、プロスポーツなど、
あるレベル以上にいけば、
練習なしではやっていけないという事実があります。
もちろん、
守秘義務や、本人が知られたくない範疇の鍛錬について、
僕らが知る由はありません。
それは存在しないのではなく、
「酷使」「根性論」と受け取られることを恐れて、
あえて語られていないだけなのかもしれません。
情報の抑圧。
事実から目を背け、
美しい部分だけに固執する。
これは、今の時代にとても起きやすい構造です。
僕ら人間は、確実に進化しています。
技術も、道具も、環境も進化する。
それに伴い、
必要な体力は変わり、
要所でかかるプレッシャーの度合いも、
むしろ上がっている。
やらされていない。
管理されていない。
それでもやる。
そうした選択を、
静かに、誰にも見せずに続けている人たちがいます。
それを、
「根性論」と一括りにして否定してしまうのは、
少し雑なのではないでしょうか。
誰かに叩き込まれる根性ではなく、
自分で気づき、
自分の意思で引き受ける根性。
そう考えると、
「根性はいる」という捉え方も、
ありなのではないでしょうか。
自らが選択し、
壁を前にしても逃げずに向き合い続ける。
その過程で必要になるものを、
ここでは「根性」と呼んでいます。
それは、
誰かに叩き込まれるものではなく、
内側から湧き上がる、
内発的な力です。
人類は今、
その内発的な力に気づき始め、
そこに価値を見出す段階へと
進化しているのかもしれません。
ただ、その道は、
一人では気づきにくく、
一人では引き受け続けるのが難しい。
だからこそ、
スポーツメンタルコーチングという関わり方が
必要なのだと感じています。
答えを与えるのではなく、
管理するのでもなく、
選手自身が「気づき、選び、引き受ける」
そのプロセスに寄り添う。
それが、
スポーツメンタルコーチとしての
福岡正一の立ち位置です。
ここではあえて「根性」という言葉を用いていますが、
メンタルは、国語の授業ではありません。
正解が用意されているものでもありません。
だからこそ、
僕が用いた「根性」というワードに、
無理に馴染む必要はないと思っています。
もし、
あなたの感覚に合わないのであれば、
別の言葉に置き換えても構いません。
集中力でもいい。
粘りでもいい。
覚悟でも、胆力でも、しなやかさでもいい。
大切なのは、
言葉そのものではなく、
それがあなたの肉体に、感覚として染み込むかどうか。
メンタルとは、
頭で理解するものではなく、
使われることで初めて意味を持つものだからです。
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福岡正一が大切にしている、5つの視点
― 競技・指導・人生に共通する在り方 ―
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そのことを、5つの視点から綴っています。
① まだ見ぬ景色を共に探す
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② 大舞台でこそ大胆に!!
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③ 選手の存在にフォーカスする
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④ 指導者の実存的変容
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⑤ 大一番でチャレンジできるかどうかは
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これらは、順番に読む必要はありません。
今、気になるものから辿ってみてください。

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