しなやかに戻る
上手くいかないと、カッとしてしまう。
肝心な時に不安になる。
そして、それが現象として出てしまう。
いい結果が出ない。
その繰り返し。
ここで明確なのは、メンタルが揺れていることに「いい・悪い」の判断をしているということです。
言ってみれば、人の自然な仕組みに抗おうとする思考が働いている。
そもそも、人の心は揺れるようになっています。
それがなければ、危険を察知したり、身を守ったりすることもできません。
そして、揺れがあるからこそ、喜びも感じることができます。
世の中には、その揺れを抑えたり、克服しようとしたりする方法が山ほどあります。
そういった外側のスキルはどんどん使って、自分に合うものを見つけていけばいいと思います。
しかし、外側のスキルだけで何とかしようとすると、また同じことを繰り返してしまいます。
僕はその前に、もっと大切なことがあると思っています。
それは、
試合中に、自分のメンタルが揺れていることに気づくことです。
カッとなる。
焦る。
怒る。
イライラする。
ふわふわしている。
周囲が気になる。
そんな時に最も大切なのが、
気づく → 中断する → 戻る
です。
例えば、怒ってしまい、相手を威圧しようとしていたとしましょう。
途中で止めるのは格好悪かったり、引くに引けなかったり、周囲の目が気になったりすることもあると思います。
それでも、
今、起こっている現象に気づき、
一度中断して、
しなやかに戻る。
これが重要です。
「あ、また始まった。」
そこに「いい・悪い」は存在せず、
「今、自分は揺れている」という、ただの現象に気づくだけです。
揺れないようにするのではなく、
揺れている自分に気づいて、戻る。
メンタルは揺れるもの。
だからこそ、揺れない自分を目指すのではなく、
しなやかに戻れる自分でいること。
僕は近藤真樹コーチから「しなやかに戻る」という学びを受け、もう何年経ったでしょうか。
心の話ですから、頭ではすぐに理解します。
僕も、自分の意識に目を向けず、思考でなんとかしようとしていたんですね。
僕自身もずっと負のサイクルを繰り返していました。
深層心理に触れ、意識が変わった時、この現象は「負」なのではなく、人間に当たり前に起こり得ることだと気づきました。
そこから少しずつ、
気づく → 中断する → 戻る
ということができるようになりました。
これは、できるようにトレーニングするというよりも、意識が変わることで、いつしか自然とできるようになっていくものだと僕は感じています。
僕は意識の変容のために、ある意味、修行のようなこともしてきました。
しかし、思考だけで何とかしようとせず、自分の内側で起きていることに目を向けるだけで変わることにも気づきました。
混ぜるな危険!
ここで混ぜてほしくないことがあります。
人は揺れる生き物であるということと、
試合中に感情的になると負けやすくなるということは、まったく別に考える必要があります。
人は揺れる。
それ自体を悪者にする必要はありません。
しかし、試合中に感情的になると負けやすくなる。
怒りや焦りにのみ込まれたままプレーを続ければ、本来の判断やプレーから離れていくことがあります。
だからこそ、
揺れている自分に気づき、
一度中断して、
しなやかに戻る。
このプロセスが大切なのだと思います。
そして大切なのは、これが試合中にできるかです。
はじめは、
気づく → 中断する → 戻る
というプロセスに、意識的に取り組んでもいいでしょう。
それを繰り返す中で、
揺れに気づいた時に、しなやかに戻るという反応が、いつしか自分の中に自然と染み込んでいく。
そうなると、これまで大変だと感じていた場面でも、必要以上に感情にのみ込まれず、楽に向き合えることが増えてくると思います。
揺れないことを目指すのではなく、
揺れた時に気づき、戻る。
このことは、スポーツだけではなく、日常やビジネスのシーンでも有用だと感じています。
対話によって、人がつい目を背けがちな「そもそも」と向き合い、
揺れた時にも自分に戻り、
肝心な場面で自由に、たくましく振る舞えるようサポートします。



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