何をやっても上手くいかない。
そんな時間があります。
周りはできているのに、自分だけができない。
練習しても、準備しても、結果につながらない。
スポーツによっては、
片方のチームに連続してポイントが入ることもあるでしょう。
ランキング競技では、
調子は悪くないのに順位が動かない。
ようやくランクが上がったと思ったら、怪我をしてしまう。
「ツキがない」
そう感じてしまうのも、無理はありません。
やる気があるのに、負傷した。
整えてきたつもりなのに、噛み合わない。
挙げれば、きりがないと思います。
こういう時、人はどうしても理由を探します。
フォームなのか。
考え方なのか。
努力が足りないのか。
そして多くの場合、
「何かを変えなければ」と焦り始めます。
ただ、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
人は、
ボトムを過ごしたあと、
必ずピークに向かい始めます。
これは精神論ではありません。
自然な流れです。
もし、
「いずれピークが来る」
そう分かっていれば、
その時に向けて、
体と、技と、心を、
あらかじめ蓄えておくことができます。
今は結果が出ていなくても、
感覚が鈍っているように感じても、
その時間は、無駄にはなりません。
ただし、
人の流れはそれだけではありません。
ピークを迎えたあとに、
ボトムが訪れることもあります。
それを想定していれば、
何のことはありません。
例えば、野球で言えば
シーズン開幕前の3月に開催されます。
前回、日本代表は劇的な優勝を遂げました。
国中が熱狂し、
選手たちは最高の高揚感の中にいたことでしょう。
けれど、そのままの熱量で
長いシーズンに入っていくのは、
決して簡単なことではありません。
中には、
あの高揚感を保てず、
気持ちの落差を感じた選手もいたはずです。
それは、弱さでも、失敗でもありません。
大きく上がったあとには、
一度、下がる。
それもまた、
自然な流れです。
今が本当に底なのか。
それとも、流れの途中なのか。
その違いは、
中にいる本人ほど分かりづらい。
上手くいかない時間に入ると、
人は無意識に「見ている範囲」が偏ります。
細部ばかりが気になって、全体が見えなくなったり、
逆に大きな話ばかりで、
今やるべき一つが掴めなくなったりする。
視野を広げる必要がある時もあれば、
あえて一点に絞った方がいい時もあります。
この視点の大きさの違いは、
現場ではよく使い分けられています。
例えば、プロの現場でも、
スランプに陥った選手に対して、
あえて「枠を決めた関わり」を行うことがあります。
普段は自由度の高い関わりをしていたにもかかわらず、
不調の時には選択肢を増やすのではなく、
むしろ制限する。
そのことで、
感覚を取り戻していく。
逆に、考えすぎて固まっている時には、
枠を外し、視野を上げる方がいい場合もあります。
どちらが正しい、という話ではありません。
大切なのは、
今のその人に、どの視点が必要なのか
ということです。
けれど、この判断を
自分ひとりで行うのは簡単ではありません。
上手くいかない時間ほど、
人は「早く抜け出そう」とします。
焦りが出て、
無理に動いてしまう。
本当は、
止まった方がいいタイミングなのに。
だからこそ、
今の状態を
第三者の視点で見直す時間が意味を持ちます。
答えをもらうためではありません。
励まされるためでもありません。
今、自分はどこに立っているのか。
視野を広げるべきなのか。
それとも、絞るべきなのか。
それを、
誰かと共に確かめる時間です。
自分の思っていることを、
そのまま言葉にしていく。
話しているうちに、
気づきは外から与えられるのではなく、
自分の中から立ち上がってくることがほとんどです。
焦らなくていい。
今は止まっていていい。
この時間にも、意味がある。
そう確認できた瞬間から、
人は静かに、上昇に向かい始めます。
上手くいかない時間は、
無駄な時間ではありません。
体と、技と, 心を、
次に向けて蓄えている途中です。
もし今、
「何をやっても上手くいかない」
そう感じているなら、
ジタバタせず、
どっしりと待ってみてください。
その先に、
必ず次の流れがやってきます。
📩 無料メール講座のご案内
日常の中で、少し立ち止まる時間として
受け取っていただけたら嬉しいです。
・体験セッションのご案内は こちらから
・お問い合わせは こちらから
福岡正一が大切にしている、5つの視点
― 競技・指導・人生に共通する在り方 ―
結果や正解を求める前に、
人がどこに立ち、どう在るか。
そのことを、5つの視点から綴っています。
① まだ見ぬ景色を共に探す
結果や正解ではなく、「共に在る姿勢」について書いています。
② 大舞台でこそ大胆に!!
緊張や恐れを消すのではなく、引き受けた上で立つ在り方について。
③ 選手の存在にフォーカスする
評価や結果の前に、存在そのものを見るという視点。
④ 指導者の実存的変容
指導法や正解ではなく、指導者自身の在り方が静かに変わっていく瞬間について。
⑤ 大一番でチャレンジできるかどうかは
幼少期の過ごし方で決まる
幼少期の体験が、大人になってからの挑戦にどうつながるか。
これらは、順番に読む必要はありません。
今、気になるものから辿ってみてください。

この記事へのコメントはありません。