本音と口論

 

 

選手や部下、参加者に任せると、チームから去る者が出てきたり、時には口論が生まれることがあります。

そうすると、多くの組織は歩み寄りや規制によって解決を図り、“元に戻す”ことを選択します。

揉め事はダメだ。
見栄えが良くない。
このままだと結果が出ない。
スポンサーや株主の目が気になる。

つまり、外側ばかりに意識が向いている状態です。

これまで、様々な媒体や、実際に来ていただいたクライアント、参加者の皆様の声を聞いていると、任せることで起こるそれらの現象は、極めて自然なことなのだと感じます。

けれど、結果主義が根強い日本の教育や組織文化では、そこで歩みを止め、“戻る”ことを選択してしまう。

現象を「点」で捉えているんですね。

僕自身は、人生をひとつのストーリー、「線」で捉えています。

もちろん人間ですから、目の前の出来事に大きく揺れることもあります。

ただ、そこから長い時間をかけずに、“点”から“線”へ戻ることができる。

僕らは似ているようで、分かり合えているようで、別の個体です。

だからこそ、感覚のすべてを理解し合うことはできません。

本気であればあるほど、
目指す場所が高ければ高いほど、
体・技・心のエネルギーは止まる場所を知らず、時には言葉としてぶつかり合うこともあるでしょう。

その時期が大会直前であっても、
数年先を見据えた過程であっても、
それはストーリーの道中で自然に起こる現象のひとつなのだと思います。

例えば、結果を強く求められるプロ野球の世界でもそうです。

0ベースでチームを解体し、持てる駒を試しながらチームビルディングを進めた、新庄剛志率いる北海道日本ハムファイターズでも、ノンテンダーでチームを去った中心選手がいました。

また、近藤健介が福岡ソフトバンクホークスへ移籍した背景にも、意図的にチームを壊しながら再構築していく監督や球団方針に対する、様々な感情や考えがあったことは想像できます。

だからこそ、可能な限り何もせず見守る。
気づくまで待つ。

今回は、あえて「口論」という言葉を使いました。

けれど本質は、思いの大小に関わらず、その瞬間に感じた本音を、オンタイムで伝えることなのだと思います。

プロであれば、18歳と40歳が同じグラウンドに立つこともあります。
同世代だけのチームもあります。

環境は違っても、本音を語り合うこと。

それは、チーム構築の道中において、欠かせないプロセスなのかもしれません。


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