僕は今、「トライ&ラーン」という言葉を多用しています。
これはFC今治高校の共通言語です。
人生に失敗などないと思っていた僕にとって、「トライ&エラー」という言葉には少し違和感がありました。
けれど、この「トライ&ラーン」という表現はとても自然でした。
挑戦して、
学ぶ。
ただそれだけです。
僕は目標達成のコーチングというよりも、本音、本質、根本、原則を学び続けてきました。
その過程でひとつ気づいたことがあります。
どうやら世の中には、
「失敗や経験を学びに変えられない人」
が存在するということです。
そして、その奥には幼少期から抱えた痛みや恐れが隠れていることも少なくありません。
失敗を学びに変える
昨秋から年をまたいで、スポーツメンタルの学びの場に参加する機会に恵まれました。
そこで講師の鈴木颯人さんには「ポジティブアスキングの重要性」を熱心に伝えてくださいました。
ネガティブな言葉を使ったら、仲間同士で楽しみながら指摘し合う。
そんな習慣です。
実際にやってみると、どんなに前向きな人でも無意識にネガティブワードを使っていることに気づかされます。
例えば、
「失敗を学びに変える」
「失敗が成熟を生む」
という言葉。
内容は素晴らしいのですが、冒頭には「失敗」という言葉があります。
どんなに良い意味で使っていても、
相手の脳にも、
自分自身の脳にも、
まず「失敗」がイメージされます。
だからこそ、
日常の中で無意識に使っている言葉を、一度ポジティブな表現に置き換えてみることには意味があります。
そこでひとつワークです。
「失敗を学びに変える」
「失敗が成熟を生む」
これをあなたならどんな言葉に置き換えるでしょうか。
不条理、障壁、失敗は悪ではない
こうして無数の学びの場に恵まれると、ひとつ気づけたことがあります。
それは、
思い通りにならなかった経験の数が圧倒的に多いことです。
僕自身は、それらを失敗だとはあまり思っていません。
だから、
「失敗とは何ですか?」
と問われても、なかなか答えが浮かびません。
強いて言うなら、
本当の失敗とは、
やらなかったこと。
目の前にあった機会に触れなかったこと。
機会損失なのかもしれません。
僕だって恥をかくことは嫌です。
間違うことも、
期待に応えられないことも、
批判されることも嫌です。
でも、たくさんの機会に自ら触れてきたことは、今となってはかけがえのない財産になっています。
なぜなら、
人生を振り返った時に、
僕を成長させてくれたものは、
上手くいった出来事よりも、
思い通りにならなかった出来事の方が圧倒的に多かったからです。
不条理なこと。
理不尽なこと。
壁にぶつかったこと。
そして、
自分の未熟さを突きつけられたこと。
それらは決して悪ではありません。
むしろ、
人を成熟させる大切な機会だったように思います。
ただし、そのためには条件があります。
安心して挑戦できること。
安心して本音を語れること。
安心して機会に触れられること。
その環境がなければ、人は学びよりも防衛を選びます。
怒られないように。
嫌われないように。
評価を下げないように。
そうして次第に、
挑戦そのものを避けるようになります。
自由に触れる環境
振り返ると、幼少期から僕にはそんな環境がありました。
そっと後押ししてくれて、
結果がどうであれ変わらず接してくれて、
「何を学んだ?」
と問いかけ続けてくれた。
両親をはじめ、
恩師や仲間の方々には感謝しかありません。
だから今、
僕が大切にしているのは、
正解を教えることではなく、
選手やクライアントが自分自身に自由に触れられる環境をつくることです。
本当は何を感じているのか。
本当は何を恐れているのか。
本当は何を望んでいるのか。
それらに触れられるようになると、
人は自然に学び始めます。
僕に安心感を与えてくれた人たちがいたように、
今度は僕が、
安心して自分自身に触れられる空間をつくりたいと思っています。
なぜスポーツメンタルコーチングなのか
世の中では、
スポーツメンタルコーチングとスポーツメンタルトレーニングが混在して語られることがあります。
もちろん、スポーツメンタルトレーニングの手法も数多くご準備しています。
それらは非常に有効なものです。
ただ、同じ出来事を経験しても、
同じ言葉を掛けられても、
同じ練習をしても、
人によって起こる現象は異なります。
なぜなら、
人にはそれぞれ異なる人生があり、
異なる価値観があり、
異なる感情や痛みがあるからです。
だから僕は、
現象だけを見て一律に手法を当てはめることよりも、
その人の内側で何が起きているのかを共に見つめることを大切にしています。
スポーツメンタルトレーニングが「やり方」を扱うとすれば、
スポーツメンタルコーチングは「存在」を扱います。
本当は何を感じているのか。
本当は何を恐れているのか。
本当は何を望んでいるのか。
そこに触れることで、
必要な行動も、
必要な学びも、
その人の中から自然に見えてくることがあります。
僕がサポートできること
僕がサポートできることは、
安心して多くのものに触れられる環境をつくることです。
そして、
現在地を知ることへのサポートです。
現在地を知るとは、
過小評価も過大評価もない状態で、
ありのままの自分に触れること。
目標を持つ選手はたくさんいます。
しかし、目標と同じくらい大切なのは現在地です。
今、自分はどこにいるのか。
何ができていて、
何ができていないのか。
何を感じていて、
何を恐れ、
何を望んでいるのか。
そこに触れることができると、
人は自分自身の力で学び始めます。
競技は人生の一部です。
だからこそ、
その限られた時間の中で、
悩み、
葛藤し、
挑戦し続ける一人ひとりのストーリーを応援したい。
スポーツメンタルコーチとして、
その刹那を競技に懸ける人たちに伴走できれば幸いです。
【スポーツメンタルコーチ 福岡正一】
個人セッション、チームサポート、保護者向けダイアログを行っています。
大舞台でこそ大胆に。
自分らしいパフォーマンスを発揮したい選手、指導者、保護者の皆さまをサポートしています。
お気軽にお問い合わせください。

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