残り時間

 

 

あと何年。
あと何日。
あと何時間。
あと何秒。

56歳になった僕も、ふと

「これから何をしようかな」

と考えることがあります。

長い人生の中で振り返ってみると、人は何度も「残り時間」と向き合います。

競技人生をどこでどう過ごすのか。
世界を目指すのか。
国内で一流を目指すのか。
指導者になるのか。
まったく違う世界へ挑戦するのか。

在学期間が決まっている学生たちもそうです。

一年生。
二年生。
三年生。
四年生。

節目ごとに、

「最後に自分はどこに立っていたいのか」

を、どこかで考えています。

リーグ戦であれば、
残り試合をどう戦い、どう星を積み上げるのか。

トーナメントであれば、
次で終わるかもしれないという時間の中で、
何を選択していくのか。

言い始めればキリがありません。

けれど結局、
残りの時間をどう過ごすかという問いは、

「その瞬間、何を選ぶのか」

ということに繋がっていきます。

最後の試合が接戦になることもある。
大差で勝っていることもある。
逆に大差で負けていることもある。

身体を痛めてしまうこともある。
天候が荒れることもある。

残り何分。
残り何秒。

その瞬間に、
どの選択をすれば、
自分にとって納得のいく時間になるのか。

何点差であっても最後まで勝ちを目指すのか。
普段出場機会の少ない選手に場を譲るのか。

そこに絶対的な正解はありません。

だからこそ大切なのは、
その時に「頭で無理やり答えを出す」ことではなく、

直感に従い、
自然に反応できる状態でいることなのだと思います。

そして、その“自然な選択”は、
突然その場で生まれるものではありません。

それまでの一日一日を、
どれだけ大切に過ごしてきたか。

どれだけ全力で向き合ってきたか。

どれだけ悔いなく、
その時間を積み重ねてきたか。

その積み重ねがあるからこそ、
最後の瞬間の選択は、
無理に作るものではなく、
ナチュラルなものになっていくのだと思います。


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